息子の叫び



息子の気持ちになって考えてみました。
もちろん、空想の世界です。



ぼくは、バカで生まれてきました。
おとうさんと、おかあさんさえ、はっきりとわかりません。
ぼくは、いま何歳かも知りません。
いまぼくは、養護学校に行っています。
そして、これからどこへ行くのだろう。


ぼくは、すぐに怒ります。

自分でも怒りたくないのに、興奮してしまいます。
おとうさん、怒らないで下さい。
たたかないでください。

ぼくは、興奮するとパニックになって、いろいろなものを噛んだり
たたいたり、自分の体をぷつけたりします。
意識が無いのです。
自分でもやめたいのに、止めれないのです。
体が興奮してしまうのです。

誰か止めてと叫んでいるのです。

だから、怒らないで下さい。



ぼくの行動って変ですか。
変わっていますか。
みんな、なぜいっしょのことしているのですか。
言葉って必要ですか。

なぜ、光と影に興味がないのですか。
なぜ美しいものを見ているといけないのですか。
ぼくは、みんなのほうが変だと思います。


ぼくは、いつも緊張しています。
起きている時も、寝ている時も。
まるで、強い風の中の凧の糸のように。

とても、疲れます。

時々、助けてくれーと叫びます。

誰も聞いてくれないけど




おとうさん、おかあさん、ぼく

生まれてきてよかったの



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