![]() 私の記憶の中には 悲しい顔の 息子だけ いつの日にか あなたと撮った写真が ノートにありました そして息子は蝶になり 夢の中へとんでゆくわ ![]() とんで とんで とんで とんで とんで とんで とんで とんで とんで まわって まわって まわって まわる とんで とんで とんで とんで まわって まわって まわって まわる ![]() 悲しみあった日々のとこは 今日を最後にしたいけど あなたを憎む勇気さえ 教えてくれなかったわ 私の気持ちを あなたに伝えるすべを 知っていたなら 息子は静かに自分を閉じて 夢の中へとんでゆくわ とんで とんで とんで とんで まわって まわって まわって まわる とんで とんで とんで とんで まわって まわって まわって まわる ![]() 鳥や雲や星までも つかもうとしている その姿は まるで産まれたばかりのようだ あなたに この気持ちが届くと信じていた 空と大地が ふれ合う彼方 いつでも大声で息子を呼んでいる道 あなたにとって私 ただの影なのか ちょっとふり向いてみただけの 異邦人 ![]() 市場へ行く人の波に 身体をさけて 石だたみを触りながら ゆらゆらとさまよう 子供の声、飛行機の音 歌うようなざわめき 私を置きざりに 過ぎてゆく白い日々 睡眠だけが心の傷を なぜかしら埋めてゆく 不思議な夢 悲しいだけの手紙 迷い続けて書き あとは哀しみをもて余す 父がいる。 ![]() あとは哀しみをもて余す 異邦人 ![]() だけど とてもブルー 凍りついてしまうほど 抱きしめた だけど とてもブルー 自閉症と わかっているから 呼んでいたのに、 黙ったままね 聞こえないのか、知らぬふり とりとめのない心 息子はどういやしてるの あなたと私いつも 背中合せのブルー ![]() 息子は愛しい目 だけど とてもブルー 過去のことは忘れて 抱きよせた だけど とてもブルー 一度切れた神経 もどらないものよ あなたは何を 感じているの 私の愛 欲しくないのかい 確かめたいけれど 一人になるのがこわい 心の中はいつも 背中合せのブルー 息子と私いつも 背中合せのブルー ![]()
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