自閉症とインターネット



息子が自閉症と分かって以来
インターネットとの関係がふかくなった。



自閉症って何
どう接すれば治るの。
そんなに育て方が悪いの。



そんなことを知りたくて、自閉症関係のHPを探した。
さがしたよ、ほんとにさがした。


でも、どれだけさがしても、無かったんだよ、治るという文字

自閉症のことがまったく無知だったあのころ、もっと簡単に考えていたんだ。

そう、何をかくそう俺自身も、育て方が悪かったと思っていたんだ。

いろいろなことが分かってきて、いろいろなHPを隅から隅まで読んでくと
自閉症の深刻さがそこには書いてあった。

俺の口から出ている言葉は、   冗談でしょ  これだけだった。





自閉症と関係があるかもしれないと、他の障害や病気などもよく検索した。


うつ病のページでは、自分自身の心の中を分かってほしいと深刻な本人達の叫びが
そこにあった。

ダウン症のページでは、この子たちを分かって欲しい、そして理解してほしいと
いう親たちの文章がそこにあった。

自閉症のページでは、こういった障害があることを理解して欲しい、こういった
子達がいることを分かって欲しいなどのうったえがあった。


みんな共通なのは、そう

分かってほしい  だった。







今、午前2時半、俺のキーボードをたたく音しか聞こえない闇の中で
ホームページのカウンターが二つ上がっていた。



誰かがどこかで、治る という文字を探しに、このHPに立ち寄ったのか。
そして何も言わず帰ったのか。





それとも、分かってほしいという文字であろうか。




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