哀しい障害
何人の人が息子を愛しいと想っているのかな。
何人の人が息子を同情的に思ってくれるのかな。
頭をなぜてくれる人を噛みつこうとしている子を、他人が愛してくれますか。
突然、興奮する子をどれだけの人が受け入れてくれるのであろう。
自閉症の障害は、他人から同情さえもらえない哀しい障害だ。
同情があるとしたら、自分達 親に対してだ。

俺だって人のことは言えない。
目が見えない人がいたら、杖になってあげよう
耳の聞こえない人がいたら、自分が身振り手振りで教えてあげよう
足の不自由の人がいれば肩をかしてあげよう
そう思うかもしれない。
しかし、自閉症の人がいたら
もし、まったく自閉症を知らなかったら
息子が自閉症でなかったなら
俺はその人を、避けていたかもしれない。
なんだこいつと思っていたであろう。
怖いと思ってしまうかもしれない。

自閉症の親になって初めて知ったのです。
どんな障害でも必ず愛は必要だ
うまく表現できない息子も愛が必要なのです。

今、あらためて思う。
息子ほど愛が必要な子はいないと。

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